硬直的体質と勇気なきリーダー

昨日(2024年9月11日)の朝日新聞朝刊の辺野古基地に関する記事(「未完」の辺野古の4回目)に目が留まった。このシリーズの記事は最初から読んでいたわけではないのだけど、この記事はどうしたわけか目に留まった。
記事の趣旨は以下の通り。
1 米海兵隊太平洋基地政務外交部次長を務めたロバート・エルドリッジ氏によると、辺野古移転を評価する海兵隊員はいない
2 代替案として海兵隊で注目されていた代替案(沖縄本島中部の勝連半島沖に人工島を作り基地機能を集める)を、エルドリッジ氏の恩師でもある五百旗頭真・元防衛大学校長が当時の小泉首相に持ち込んだ。
3 2週間後くらいに、「いまさら現行案を白紙に戻すことはできない」という返事があった。
4 日本政府は一度決めたことを変えたがらず、硬直的な体質がある(五百旗頭氏)。
5 重要なときには、日本の首相は米国に正面から要求する勇気を持たなければならない(同氏)

この硬直的な体質は日本人の欠点の一つだな。政治だけでなく、社会の各所でこの硬直的体質が窮屈さの原因になっている。

愛南町外泊

TBSのドラマ『笑うマトリョーシカ』で主人公が育った場所として愛媛県愛南町の外泊が選ばれていた。原作者は神奈川県生まれ。どうして愛媛県愛南町(ここはぼくが小学校から高校までの時間を過ごした場所)に設定したのか?作家は松山で生活したことがあるとも聞いている。松山滞在中に、外泊の石垣の集落を訪れることがあったのだろうか。

愛南町に住む同級生にテレビドラマのことでLineのやりとりをしたら、実際に撮影が行われたそうで、同級生の知り合いが食事を撮影クルーに届けたとか。高岡早紀さんと水川あさみさんが愛南町に来てくれたなんて、うれしくなるね。

テレビで久しぶりに見た外泊の海と山は美しかった。30数年前、東京で生まれ育った友人家族といっしょに東京からフェリーに乗って四国に着き、それぞれのクルマでいっしょに高知と愛媛をめぐったことがあった。その時外泊の民宿に一泊したのだけど、地元の友人の情報では外泊の民宿の数も減っているそうだ。結局、きれいなところでも空港からの距離があるものだから(高知あるいは松山の空港からクルマを飛ばしたとしても3時間以上ゆうにかかる)、都会から来る人は少ないのだ。

愛南町の友人からのメールには、地元の人たちは外泊の海と山の美しさに気づいていないということだった。それはそうだろうな。「美人も三日で慣れる(飽きるだったかな?!)」というたとえに倣って言うと、美しい景色にも慣れてしまう。ぼくもそんな外泊の人たち(愛南町の人たち)の一人だった。コロナ前、東京に出てきている高校の同級生たちと会ったとき、「われわれが育ったところは美しかったんだね」という話になった。失ったわけではないけども、愛南町を離れて長くなってからようやく気づいたこと。それはわれわれだけでなく、地方出身者の多くに起こっていることだと思う。

安田隆夫著『運』

今日から9月。今年も残り4か月。ここ数週間の日本の天候はいったいどうしたのだろうか。日本列島は台風銀座になってしまっている。

ドンキ・ホーテには数えるほどしか足を踏み入れたことがないけども企業としてはたいへん成功していることは知っていたし、創業者の本を読んであらためて認識した。タイトルは誤解を生みやすい。中身はある意味オーソドックスな経営指南書と読んだ。

サンタバーバラ賛歌2

あっというまに8月最終日。今週も忙しかった!
今日は土曜日でゴミ出しした朝以外まったく家から出ないで除湿を効かせた部屋で本を読んだだけだった。たまにこんな日があるのは子どものころからのことだ。今日読んだ(読み終えた)『江戸漢詩の情景_風雅と日常』(揖斐高著)が面白かった。平易で読みやすい文章、適度に紹介される漢詩。著者の学識と文章力を感じさせてくれる本だった。著者が最近出された『頼山陽_詩魂と史眼』(同じく岩波新書)も買ってあるので、こちらも楽しみだ。

さて、サンタバーバラ賛歌だ。アメリカ旅行(前半は仕事、後半は休暇)から帰国して3週間あまり。日本は亜熱帯の国になってしまった。これだけ暑くて湿度があると、冷房なしには生きていけない。サンタバーバラの日差しは強く、数時間ホテルの自転車を借りて町の中を走ると、腕は火傷したような日焼けになったけども、湿度が低いから身体にはそれほどの負担ではなかった。心地よい暑さだった。ハワイを連想するような天気だった。

帰国後もたまにサンタバーバラの天気をチェックしている。いつかもう一度行きたい町になった。

サンタ・バーバラ賛歌 その1

7月28日から仕事でアナハイムに4泊し、そのあと私用でサンタ・バーバラに3泊、ロサンゼルスに2泊した。私用といっても特別の用があったわけではなかった。強いて言うと、今年の春に取引先の日本担当者と軽い話をしていた時、アナハイムでの仕事の用が終わった後、チャンスがあれば大谷の試合を観に行きたいね、ということになり、ドジャースの日程を確認するとアナハイムでの集まりが終わったあと一番近い試合が8月5日のナイターだということだった。それでアナハイムのあとの数日間は長年行ってみたかったサンタ・バーバラで過ごし、8月5日のドジャースの試合を観戦した翌日に帰国便に乗ることにしたのだ。

サンタ・バーバラは、その町の名を冠したテレビ番組があったように記憶している。いつ頃のことだったろう、アメリカで生活していた1980年代だったろうか。Rich and Famousの人たちの人間模様を描いたようなテレビドラマだったと記憶している。実際、この町に着いて、西海岸の金持ちたちのリゾート地という印象を受けた。

8月1日アナハイムからAmtrakに4時間近く乗り、午後2時前後に到着してから4日のお昼までいたのだけど、ホテルや通りの雰囲気がよい。なによりよかったのは、この町がサイクリストにとてもやさしい政策をとっているということ。道の両脇にはかなりの幅のサイクリング用スペースをとってくれていて、安心して自動車に並んで走ることができた。
ホテルで無料で借りられるママチャリで町の中を走るだけでとてもたのしかった。ただし、半袖で日焼け止めも塗らず自転車にのっていたせいで、ひじから指まで両手は火傷したような日焼けとなった。カリフォルニア大学サンタ・バーバラ校のキャンパスまで自転車で行ってみたかったが、片道1時間以上かかりそうだったのでそれはあきらめた。

山と海に囲まれたこじんまりとしたこのリゾート町がとても気にいった。

三度目の甲斐犬

自分の年齢を考えると躊躇したのですが、三度目の甲斐犬を飼うことになりました。クウ太郎が亡くなって丸三年。人生で最後のワンコを迎えることに。

新しく来た子は今年の2月6日生まれの女の子。名前はブリーダーの方がつけていた「杏菜」という名前の音を引き継いで「アンナ」とすることに。出張アンナ!
久しぶりの子犬に家中がハチャメチャ状況。

わが家に来て一週間。4か月半というのに今日は一階と二階の昇り降りを見せてくれて驚いた。これ以外でも運動能力の高さには目を見張るものがある。
アンナが15歳生きるとすると、こちらは79歳から80歳になるあたり。彼女のためにも健康であること。ゆっくりでも一緒に散歩ができるような身体状態にあること。それがこれからの時間軸の中での目標の一つ。

「オデッセイ・デー」

昨日(2024年6月4日)、東京會舘で「オデッセイ・デー」と銘打って、MOSやアドビの世界学生大会入賞者、日本代表の発表会と、お取引先のみなさんをお招きしてのパーティを、時間をわけて行った。リアルで皆さんにお集りいただくのは数年ぶり。

お取引先のみなさんへのあいさつで、2027年夏には創業30年になるということを申し上げた。思えば、2027年夏には、ハーバード・ビジネススクールを卒業してから40年になる。卒業した1987年からの10年間、いまの事業を始めた1997年からの30年にもなろうとする時間の経過。
いまは2027年からの10年間のことを考えている。

5月

5月も今日、あしたで終わる。これから身体に厳しい夏になる。
今月は、札幌出張(5月19日、20日)、ピアノ教室に通い始め、モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団のコンサート(28日)、術後1年半の病院でのレントゲンチェック(29日)などが特記事項かな。
コンサートはピアニスト藤田真央がラヴェルのピアノ協奏曲を弾くということで「プラチナチケット」。彼にとっても初めてラヴェルをコンサートで演奏するということで気負いがあったのではないか?ラヴェルのピアノ協奏曲ト長調は大好きな曲。これまでなんどかコンサートで聴いているけど、藤田真央の演奏はこれまで聴いたものとは違っていた。
ピアノはシニアの手習いでボケ防止。ゆっくりと前進。毎日10分でも練習する。

大谷、円安、経済停滞、日本社会の高齢化と人口減少

大谷はあまりにも優等生過ぎる。通訳者に盗まれたとされるお金の額も20数億円と半端じゃない。大谷がホームランを打った、大谷が盗塁した、大谷が凡打で終わったと、毎日大谷、大谷、大谷。もう日本が誇りに思えるのは大谷だけ?!

7月末から一週間ほどアメリカ西海岸に仕事で行く際には、ドジャーズの試合を観戦することになっていて、ぼくも決して大谷に関心がないわけではないけど、これほどまでに大谷一色にならなくてもよかろうにと思う。

円安が止まらない。もう160円が見えてきている。そこまで行くと、ぼくの会社の輸入商品も値上げをせざるを得ない状況になる。日本のお客さんには決していい話ではない。
経済が停滞し、日本の家計は苦しくなっている。給与アップをさけび、「ええかっこ」ができるのは大企業の経営者たちだ。

日本社会の高齢化、人口減少がすべての問題の根底にある。満員電車はしんどくても、家は狭くても、人が多くて、競争がある社会がいいのだろうか。1980年代半ば、当時日本を代表するコンサルタントだった大前研一が、日本社会は人口が多く、競争がある。それが日本の強さにつながっている、という趣旨の話をしていたことを記憶している。

60半ばになる自分もまだまだ「頑張る」つもり。このコトバって、昭和おやじ丸出しかな?
20代後半から30代前半に送った日本経済のバブル時代を決して楽しんだわけではないけども、このまま日本がどんどん落っこちていくのを見ているのはいい気持ちではない。観光立国だけではつまらないよ。

スマホにお金も精力も使い果たしている日本人にどんな未来が待っているのだろうか?

春から初夏へ

4月14日。
あっという間に今月も半分が過ぎた。3月末で朝ドラ『ヴギウギ』が終わり、今月から新しく『虎と翼』が始まった。とても評判がいいと聞いている。女性初の弁護士の生涯を描くもので男女同権を進めていきたい日本社会には背中を押してくれるようなドラマだ。
日曜日夜の大河ドラマ『光る君へ』もみている。見始めた大河ドラマを継続してみているのは初めて。平安貴族の人間模様には古典文学を時々読んできたからずっと関心がある。

この週末はもう初夏のような気温だった。東京にでてきて45年。東京の夏は年を重ねるたびに耐えがたいものになってきている。年をとる自分の身体が弱っていくだけでなく、気象そのものがおかしくなってきていること、ますます進むビルの高層化、都市のコンクリートジャングル化が東京を温室に変えているのか?夏のあいだは札幌に移住したいものだ。