大谷、円安、経済停滞、日本社会の高齢化と人口減少

大谷はあまりにも優等生過ぎる。通訳者に盗まれたとされるお金の額も20数億円と半端じゃない。大谷がホームランを打った、大谷が盗塁した、大谷が凡打で終わったと、毎日大谷、大谷、大谷。もう日本が誇りに思えるのは大谷だけ?!

7月末から一週間ほどアメリカ西海岸に仕事で行く際には、ドジャーズの試合を観戦することになっていて、ぼくも決して大谷に関心がないわけではないけど、これほどまでに大谷一色にならなくてもよかろうにと思う。

円安が止まらない。もう160円が見えてきている。そこまで行くと、ぼくの会社の輸入商品も値上げをせざるを得ない状況になる。日本のお客さんには決していい話ではない。
経済が停滞し、日本の家計は苦しくなっている。給与アップをさけび、「ええかっこ」ができるのは大企業の経営者たちだ。

日本社会の高齢化、人口減少がすべての問題の根底にある。満員電車はしんどくても、家は狭くても、人が多くて、競争がある社会がいいのだろうか。1980年代半ば、当時日本を代表するコンサルタントだった大前研一が、日本社会は人口が多く、競争がある。それが日本の強さにつながっている、という趣旨の話をしていたことを記憶している。

60半ばになる自分もまだまだ「頑張る」つもり。このコトバって、昭和おやじ丸出しかな?
20代後半から30代前半に送った日本経済のバブル時代を決して楽しんだわけではないけども、このまま日本がどんどん落っこちていくのを見ているのはいい気持ちではない。観光立国だけではつまらないよ。

スマホにお金も精力も使い果たしている日本人にどんな未来が待っているのだろうか?

春から初夏へ

4月14日。
あっという間に今月も半分が過ぎた。3月末で朝ドラ『ヴギウギ』が終わり、今月から新しく『虎と翼』が始まった。とても評判がいいと聞いている。女性初の弁護士の生涯を描くもので男女同権を進めていきたい日本社会には背中を押してくれるようなドラマだ。
日曜日夜の大河ドラマ『光る君へ』もみている。見始めた大河ドラマを継続してみているのは初めて。平安貴族の人間模様には古典文学を時々読んできたからずっと関心がある。

この週末はもう初夏のような気温だった。東京にでてきて45年。東京の夏は年を重ねるたびに耐えがたいものになってきている。年をとる自分の身体が弱っていくだけでなく、気象そのものがおかしくなってきていること、ますます進むビルの高層化、都市のコンクリートジャングル化が東京を温室に変えているのか?夏のあいだは札幌に移住したいものだ。

通訳者解雇の記事

大谷選手の通訳が解雇されたという記事を読んだ。なんとも残念な話。違法なギャンブルにのめりこんだこと、負けを大谷の銀行口座から支払ったこと(このことについて窃盗かどうかは現時点で不明)。いつの間にか自分の分を忘れてしまった人間の悲哀を感じた。あくまで「付き人」である人間が、記事で取り上げられるようになり、テレビでもインタビューを受けたりし、さらにはおカネに関する意識も変わっていったのか?まわりは何十億、何百億をもらうMLBの選手たちに囲まれ、自分を失った大谷の通訳者!華々しいMLBのダークサイドを表している気もする。

丸善丸の内本店訪問

週末は丸善丸の内本店で本を買って3階にあるラウンジで東京駅南口前の風景をながめながら買った本に目を通すのが楽しみだ。
だいたい事前に何冊かネットで注文をしている。それに加えて平積みや棚にある本から1,2冊買うことが多い。土曜日は朝日新聞、毎日新聞、日経新聞が書評ページがあるので、それらを参考にして買うこともある。
今日はネットで注文していた「わが投資術」(清原達郎著)、「独裁体制から民主主義へ」(ジーン・シャープ著)、それから「土佐くろしお鉄道殺人事件」(西村京太郎著)、「人類の会話のための哲学: ローティと21世紀のプラグマティズム」(朱 喜哲著)の4冊を買った。清原達郎は伝説の投資家。予約の段階で8万部「売れていた」ようだからこの本への関心の高さが読める。ジーン・シャープ、朱 喜哲の本は、NHKの「100分de名著」で知った本。この番組は司会役の伊集院光のコメントもおもしろくお気に入りの番組なっている。
西村京太郎の本を買うのは初めて。読むのも初めて。ぼくが生まれた高知県宿毛市が舞台の一つになっている。

The Great Courses

Audible にあるThe Great Coursesのシリーズ。毎月定額の支払いコースの範囲内で無料で聴ける作品がたくさんあって、それらはとてもおもしろい講演が多い。
これまで『Churchill』、『Life Lessons from the Great Books』を聴いた。このふたつの講義は、Rufus Fears というオクラホマ大学の教授。Audibleは日本語の作品にも力をいれているけど、これだけ無料で英語の作品が聴けるだけでも毎月の定額コースに入っている価値がある。
https://www.thegreatcourses.com/

Chip War: The Fight for the World's Most Critical Technology

オーディオブックで耳から読書。翻訳読むよりも値段も安かったし、翻訳版のオーディオブックよりも英語版の方が安い!
半導体が重要なことはわかっているけども、ちょっとフィーバーしすぎ。経産省もなかなか産業政策がうまくいかないから半導体では頑張ろうということなんだろうけど、ラピダスは大丈夫かな?
コロナ騒ぎの渦中では半導体不足で自動車の製造がストップしたし、いまでも手元に届くまで時間がかなりかかっていると理解している。戦争においても勝敗の行方を左右するほどの影響力があるのだろう。
お話の半分は台湾のTSMCのことで、残念ながら日本の企業については過去の栄光を語ることに重きが置かれている。ソニーの盛田さんがなんども出てくるのは、海外の読者を意識してかな。

前橋はおもしろいことになっている

先週末、あるサークルのみなさんといっしょに群馬県の前橋市を訪問。JINSの田中さんが前橋市中心エリアの再活性化のために古びたホテルを買い取り、大々的な改修工事を行った白井屋ホテルに一泊、その翌日アーツ前橋で12日まであった「ニューホライズン」展を観賞。地方都市の再活性プロジェクトの一部を拝見し、おもしろい体験となった。ホテルの周りには居酒屋や風俗店とおぼしきお店が多数あり、その多くは廃業となっていた。民間側でもっと前橋を盛り上げていこうとする努力を始めているとか。努力の継続と成功を期待しています。

ゴジラ-1.0(モノクロ版)

モノクロ版を観てよかったと思う。カラー版とどちらが人気があるのか知らないが、カラー版よりもずっと戦後の風景がしっくりと伝わってきたように思う。
「らんまん」の二人(神木隆之介、浜辺美波)だから最後はハッピーエンド。途中から「永遠のゼロ」になってしまうのかと心配したけどそれは杞憂に終わって良かった。特攻隊員の生き残り(いや、特攻から逃げた男)が罪悪感に悩まされながらも勇気をもって生きることを選んだことに拍手喝采したい。
伊福部昭の音楽はいつ聴いても身心を揺さぶってくれる。

すごい天気の夜に丸谷才一を読む

大雪警報どおり、久しぶりの大雪。それに加えてゴロゴロと音を立てて雷がなっているのだからこんやはすごい夜だ。あすの朝、どのくらい雪が残っているか?雪かきは腰痛によくないなあ。
週末から、久しぶりに丸谷才一の小説を読んでいる。20年前に買った(はず)、積読になっていた『輝く日の宮』。これが予想外におもしろい。(きっと20年前に買ったのは雑誌か新聞の書評につられて買ったにちがいない)

木次乳業の創業者

不在中の新聞(1月20日の朝日新聞夕刊)に、昨年秋に亡くなった木次乳業の創業者、佐藤忠吉さんを偲ぶ記事を読んで、初めてこれまでなんども飲んできた牛乳を作る会社のことを知った。8000冊の蔵書を残した創業者のことばは、平易だけども物事の本質を突くものだ。「よく噛むこと、人の悪口を言わぬこと」「下座して学べ」。
「忠吉語録」を読んでみたいと思う。